第204回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第2号 令和3年2月26日
https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=120405270X00220210226¤t=2
発言No.:224ー236
質問者:大河原雅子
回答者/政府参考人:文部科学大臣 萩生田光一(萩生田国務大臣):文部科学省初等中等教育局長 瀧本寛
萩生田国務大臣の香害への認識について 224ー225
回答者:萩生田国務大臣
224:今日は、学校現場、学校の教育現場における新たな公害、香害について質問していきたいと思います。
香害とは、柔軟剤とか消臭除菌スプレー、制汗剤、芳香剤、合成洗剤、こうした香りを伴う製品によって起こります健康被害のことなんです。これまで何度もこの香害については被害者や当事者の方や市民の皆さんから御要望をお受けして、そして省庁にもお伝えをする機会をつくってまいりました。しかし、なかなか因果関係が分からないんだというようなことから、まず受け止めがなかなか遅かったということもございますけれども。
特に、学校の教育空間、大人よりも化学物質の影響が大きい子供たちが毎日そこで遊ぶ、そして学ぶ、そうして子供たちの交流の場にもなっている、そういう場でございますので、子供たちの健康が一番懸念されます。もちろん、教室で子供たちとともに過ごす教員の皆さんにも健康被害はございます。
子供たちは、教室の狭い空間の中で、家庭で使用した香りつきの製品によって化学物質が衣服に付着した状態で長時間過ごさなければなりません。この香りを閉じ込めるために、マイクロカプセルなど、こうしたものを使っておりますので、これが、空中に微粒子が漂っているということもあるわけです。まさにそのことが大きな課題だと思いますが、化学物質にあふれるこの環境ですけれども、まず、大臣、香害について御認識を伺いたいと思います。(https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120405270X00220210226/224)
文科省への質問 自治体、教育委員会の香害啓蒙・対策について 226ー233
回答者 政府参考人:瀧本寛
226:(前略)子供たちが、自分のうちでは使っていないけれども、借りてきたもの、あるいは、当番で前の方が使った、それを使うということで、自分のうちでは使っていない洗剤や柔軟剤が入ったものを使うことになってしまって、うちに持ち帰ってそれを洗濯すると、家の洗濯物にもその作用が残ってしまう、移ってしまう、こういうことがあるんですが、自治体、教育委員会の動きなどをどのように把握しておられるでしょうか。(https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120405270X00220210226/226)
萩生田国務大臣に学校の空気環境を守る姿勢について 234-236
回答者:萩生田国務大臣
234:今コロナのことで換気というのを物すごく皆さん関心を持ち、常時空気が流れるようにしておりますけれども、元々、CO2について、一五〇〇ppmですかね、基準が決まっていて、小学生だったら一時間のうちに二・二回空気を入れ替えなきゃいけない、中学生だったら三・二回、高校生だったら四・四回、空気をそっくり入れ替えるというような換気のことなんですね。
それほどまでに、子供たちがいる環境、室内空気の環境というのはもっと厳しくやらなければならなかったはずで、子供たちが体育のために一斉に洋服を脱ぐ、そのときに、そこの状態で非常に多量の化学物質が室内にあふれる、このことで発症していくということがやはりあるんですよ。
だから、絶対にこのことは是非御検討いただいて、子供たちがいる状態で、実態に合った状態で検査ができるようにしていただきたいというふうに思います。
二十一世紀の新しい公害として、私は、香害について、文部科学省は子供たちの命と健康を守る、この対応を是非ともしていただきたい。これは、やはりそこで一緒に子供たちと過ごしている教職員の皆さん、それから関係者の皆さんには十分な情報提供をしていただいて、情報を共有していただいて進める必要があると思っています。
大臣、学校環境というのは物すごく大事ですよね。子供たちにとって学校は、空間が保障され、時間が保障され、仲間が保障される大事な場所です。是非守る姿勢を御表明いただきたいと思います。いかがでしょうか。(https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120405270X00220210226/234)
235:萩生田光一(文部科学大臣 )
今日、いわゆる香害について先生から初めて詳しく御説明を聞きました。
においというのは人によって好き嫌いがいろいろあるかもしれないんですけれども、実際に体に異常を来して、ましてや学校に来れなくなるという児童がいるというようなことだとすれば、これは極めて重い課題だというふうに思います。
文科省だけで解決できないこともあると思います。消費者庁や例えば経産省などとも連携しながら、その物質の特定というのはどうやってやっていったらいいのか、あるいは、どういうものに対して、どういう製品に対してどういう反応をする子供たちが多いのかなどは、少し考えてみる必要があるのではないかなと思っております。
同時に、五省庁の担当者会議は外部の意見を直接伺う場ではないのですが、各省庁の情報共有を行う場であると承知しておりますので、本日先生から賜りました御意見や御指摘について、今後、担当者会議においてしっかり共有をしてまいりたいと思いますし、また、各教育委員会からも様々な情報収集をしてまいりたいと思います。(https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120405270X00220210226/235)
第200回国会 衆議院 消費者問題に関する特別委員会 第3号 令和元年11月12日
https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=120004536X00320191112¤t=6
発言No.:092ー094
質問者:大河原雅子
政府参考人:国務大臣(消費者及び食品安全担当)衛藤 晟一
香害被害を受けとめる相談窓口、対応する会議を作るつもりはあるか 092-094
回答者:衛藤晟一(衛藤国務大臣)
092:(前略)大臣、新しい公害があるんですけれども、御存じでしょうか。香りの害です。
資料の三をごらんいただきたいと思いますが、これは、柔軟剤とかさまざまな香り、化学物質過敏症を発症する方たちが、特に柔軟剤、洗剤に入っているもの、さまざまなところから被害が及んでいます。このポスターですけれども、当事者である小学生の文章です。学校にもう行けなくなっちゃっているんですね。勉強が続けられなくなる。
この香害については、まだ因果関係がわからないからということで、厚労省も経済産業省も環境省も文科省も、そして、中心となる消費者庁も連携して事に当たっていただきたい。被害というふうにいつか呼ばれる、それをきちんと受けとめ得る役所にならないと、消費者庁は司令塔にも、また、その中心にもなれないというふうに思っています。
消費者庁は、きょうはもう時間がないので申し上げますが、関係会議というのを始めておりますけれども、まだ外に向かってなかなか広報もされておりません。大臣がここで足跡を残すとしたら、この新しい香害、これについて、受けとめる相談窓口、そして、それに対応する会議をしっかりとつくることだと思います。期待をいたします。意気込みがございますでしょうか。(https://kokkai.ndl.go.jp/txt/120004536X00320191112/92)