(2023.12.1 更新)
ペットショップには香料入りのペットシーツやシャンプー、消臭・除菌製品、お手入れグッズなどが並ぶようになりました。人間だけでなく、ペットにも香害被害が起こっています。ペットは体が小さく化学物質の影響を人間より受けやすい、また猫はたとえ天然であっても香料を肝臓で全く代謝できない、などの理由で、ペットが香害によって病気になるだけでなく、死亡するなど深刻な事例も起こってきています。
動物は嗅覚や本能で毒物を察知する能力が優れていることから、有毒な化学物質の臭いに常にさらされるだけでも大きなストレスを受けます。犬や猫の食欲がない、嘔吐するが原因がわからない場合など、香料入りのペット用品、また香料入りの台所洗剤を使って洗ったえさ皿が原因のこともあります。
虚栄心を持たず、香料を良いものとして宣伝するCMに影響を受けることのないペットにとっては香料、抗菌消臭剤などの化学物質は単に不快で、ストレスや毒性のために病気になったり死亡したりする迷惑なものです。飼い主の健康のためにも、無香料のペット用品を選びましょう。
ペットスタンス 小宮みぎわ獣医師インタビュー記事「身近な日用品による犬猫の化学物質過敏症 ~社会 問題となっている“香害 ”とは?~ 2023.11.01」:https://petstance.com/category9/20231101/
記事より抜粋:「室内飼いの犬猫はその生涯をほぼ室内の床に近い所で過ごします。今や室内のカーテンや床、壁には防虫剤や防ダニ剤、難燃剤が使われ化学繊維で作られていますが、それらの粒子がハウスダストに含まれてしまっています。そして、ハウスダストは床や床に近い空間に停留しています。
ヒトや犬猫などの恒温動物は大気よりも体温が高いために、自分の身体の直下にある床周辺の空気が身体に沿って上昇流となります。
研究によると、呼吸で吸い込む空気の1/3は鼻周辺の空気で、2/3は直下の床周辺の空気とのことです。従って、ヒトよりもかなり床付近で過ごしている犬猫(これは赤ちゃんも同様)は、大人よりもハウスダストを吸引してしまうリスクが高いのです。
さらに犬猫は体内に入った化学物質を代謝する能力がヒトより劣っています。特に猫は、複雑な構造をした化学物質を分解する酵素がヒトよりも少なく、体外に排出しにくいことが判明しています。また、大気中に浮遊する化学物質は、呼吸で体内に取り込む他に体表に付着するものもあります。犬猫の場合は被毛に付着しますが、猫は特にグルーミングでこれらを舐めとって食べてしまいます。
ヒトの衣類についた化学物質は、着替えて洗濯することによって体内に取り込む機会を減らすことができますが、犬猫たちは着替えができません。
被毛に付着した化学物質の粒子は、被毛の根元にびっしりと溜まっていることが考えられます。そして、犬猫の皮膚はヒトよりも薄く体重に対する表面積が広いので、皮膚から容易に化学物質を吸収してしまいます。」
『ペットの謎の体調不良…身近な「化学製品」が原因かも ヒトより高濃度の有害物質を検出…影響を受けやすい理由は【犬猫の化学物質過敏症・前編】』(2023.08.27)小宮 みぎわ:https://maidonanews.jp/article/14972144
記事より抜粋「ペットの犬猫ではヒトよりもさらに高濃度の有害化学物質が検出されました。犬では検出された化学物質は70項目の検査で35種類。ヒトよりも高濃度に検出されたものが40%でした。一方の猫では、検出された化学物質は70項目中46種類でヒトより高濃度だったものが96%ありました。特に以下の4つが突出して高濃度だったそうです。(引用: Analysis of blood and urine from 20 dogs in study conducted by EWG. Laboratory analyses by AXYS Analytical, Sidney, BC.2008年4月21日発表)
ペットの犬猫からヒトよりはるかに高濃度の有害化学物質が検出されています
①フッ素樹脂・パーフルオロ化合物(テフロン加工の原料で、フライパンやファストフードの包み紙に塗布)
②フタル酸エステル(プラスチックなどを柔らかくするため、家電製品や壁紙、医療機器に使用)
③ポリ臭素化ジフェニルエーテル(カーテン・ソファ・壁紙などに使われる難燃剤)
④水銀(石炭などの化石燃料を燃やすことで環境中に拡散)」
『「消臭効果をうたうトイレットペーパーで嘔吐」「香り付き猫砂で呼吸器症状」…ペットの健康を脅かす身近な化学製品【犬猫の化学物質過敏症・後編】』:https://maidonanews.jp/article/14990716?
記事より抜粋:「近年、家庭内の空気中に様々な化学物質が浮遊しており、それが原因で咳などの呼吸器症状を起こす犬猫が増えています。そして、その化学物質にさらされるのが高濃度や長期の場合には、喘息や肺炎などに罹ってしまいます。
先日も、姉妹の猫がワクチン接種に来られました。最近の健康状態についてお聞きしたところ、飼い主さんが 「そういえば最近、ひとりだけ空咳をします。」とおっしゃいました。私は 「もうひとりには咳が無いので、香害では無いのかなぁ…」と考えていると、飼い主さんがおっしゃいました。 「きっと香り付き猫砂に替えたからだと思います。咳をする子は、トイレで念入りに砂をかくのですが、咳をしない子は、全く砂をかかないんです」
「最近は、消臭・抗菌機能付きを謳った猫砂ばかりが販売されていますが、どんな成分で消臭・抗菌しているのかは不明です。メーカーは安全試験を行っているので安全ですとしかおっしゃいません。ですが、他の化学物質も浮遊している一般家庭で長期使用した場合の安全性は試験されているのでしょうか? 少なくとも菌が繁殖しないような化学物質が使われていれば、それはヒトや犬猫の体内に入っても抗菌を発揮して、私達の大事な腸内細菌のバランスを壊しますね。」
神戸新聞NEXT『呼吸困難の発作を繰り返す猫のため…洗剤を使ってこまめに清掃→実はそれが問題でした 獣医師「消毒ってメリハリが大切」』2022.12.26
https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/omoshiro/202212/0015921045.shtml
「猫は汚いかもしれない」と、あちこち消毒液を撒いてまわる方が、ヒトと猫チャンの健康を害します。消毒液がかかると、そこの微生物は居なくなるかも知れませんが、1日経てば消毒する前と同じかそれ以上の数になっているはず。このことは、細菌やウイルスなどを扱う微生物研究者の間では常識です!
10年来、鼻水と咳、呼吸困難の発作を繰り返す猫チャンが診察に来られました。これまでは、鼻水グチュグチュになると嘔吐も始まり食欲も落ちるため、症状が酷くなる前に動物病院に駆け込んで、抗生剤、嘔吐止めなどの注射を打ってもらっていたそうです。それで症状は一旦は治まるのですが、だんだん効かなくなってきたということでした。
飼い主さんと猫チャンからフローラルなニオイがしたので、「柔軟剤や消臭スプレーなどをお使いですか?」とお聞きしましたが使っておられないとおっしゃいました。ところが話を聞いていると、週に3回、床を住居用合成洗剤で拭き掃除し、浴室は毎晩、浴室用合成洗剤で全体を洗っておられたとのこと!
床を拭いた洗剤は、眼には見えませんが床の上に残って部屋の空気中に蒸散していきます。香料が入っている場合、その香料と香料を長時間香らせるための添加物も一緒に蒸散します。それは、床に近いところで生活しているペットの犬猫チャンの鼻を直撃します。それらの刺激で咳やくしゃみ、涙や涎が止まらない、あるいは嘔吐や下痢といった様々な症状がでることがあります。
家庭用洗剤を使った過度な清掃が問題かもしれないと伝えたところ、飼い主さんはとても驚かれて、こう訊かれました。「えー!先生は猫のいる部屋の床は何で拭いているのですか?」
私は「水拭きです」と答えました。このご家庭での床掃除を水拭きに替えていただいたところ、猫チャンの症状もずいぶんおさまりました。当院では現在、抗生剤などの西洋薬は使っておりませんが、とても調子が良いです。猫チャンも、なんだか顔付きも穏やかになりました。当院での治療を始めて約1カ月経ち、血液検査をさせていただきましたところ、これまでずっと高かった肝酵素値が、正常範囲内に下がっていました。ホントに良かったです!
『比較統合医療学会史 VOl. 27, No.2に掲載されました』 キャットクリニック〜犬も診ます〜のブログ (2021.3.16)
”ー症例の概要を表1に示した。症例1~6は、猫の高残香性柔軟剤及び香料に起因することが疑われる香害であった。症例及び2は、元気消失、食欲低下のため来院した。来院時、眼や鼻の炎症や流涎、意識の混迷が認められた。ー” ”成長期であるにもかかわらずここ1カ月で体重が減少したとの主訴で来院した。問診の結果、香料付きペットシーツを使用しているとの情報を得た。ペットシーツの香害を疑い、香りのないペットシーツに交換したところ、症状は翌日より消失し、体重も増加に転じた。”(同ブログより引用)
https://ameblo.jp/catsclinic/entry-12662803327.html
『シックハウス…ペットは大丈夫?室内の化学物質の影響はヒトより大』(2020.10.4)
https://ameblo.jp/catsclinic/entry-12631534278.html
米国フロリダ州の獣医師のブログ『エッセンシャルオイルはあなたの猫に危険です』
“Essential Oils and The Threat To Your Cat”: https://www.tampavet.com/DrWebsters-Blog/essential-oils-threat-cat/
『犬が教える有毒性 化学物質の体への影響、人間と同じ』ナショナルジオグラフィック日本版 ナショジオニュース (2020.7.3)
記事より引用「イヌは生物としての特徴が人間に似ている。がんをはじめ、人間と同じような病気にかかる-人類の伴侶となってもはや1万年以上、イヌはいろいろな面で人間に似ている。ヒトの表情を読むことができるし、ゲノムまでヒトに近い。そして新たな研究により、体に取り込む有毒な化学物質も同じであることが明らかになった。
2020年5月13日付の学術誌「Environmental Science and Technology」に発表されたこの研究成果は、ヒトの健康の改善に役立つ可能性がある。
食品包装から化粧品まで、有害物質は多くの日用品に含まれている。よく使われるのは、防虫や難燃のため、あるいはプラスチックを軟化するための化学物質*。これらの物質に長期的・慢性的にさらされると(曝露)、複数種類のがんを含め、人間の病気の原因になると考えられている。」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO60408700W0A610C2000000/
香害図書館注:*発がん性、環境ホルモン作用のあるフタル酸エステルはプラスチックの可塑剤、香料の保留剤として使用される
論文「高残香性柔軟剤・消臭除菌スプレー・家庭用洗浄剤による伴侶動物の健康被害」小宮 みぎわ(2019.3):https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I029565099-00
『ペットのインコが「アロマ」で急死… 注意喚起ツイートに反響、獣医も危険性を指摘』J-CASTニュース (2018.1.29)
記事より引用「「原因は、アロマディフューザー(発生器)でした」――。ペットのインコが急死したという女性が、愛鳥の死因についてツイッターでこう報告した。自宅でアロマを焚き始めてから1週間後に、インコの体調が急変したのだという。
実際、今回のようなケースについて、鳥類専門の動物病院「小鳥のセンター病院」(埼玉県川口市)の池谷(いけや)真樹院長はJ-CASTニュースの取材に対し、「鳥によって個体差はありますが、アロマを焚くことで中毒死や呼吸不全を起こす恐れはあります」と指摘する。」
https://www.j-cast.com/2018/01/29319835.html?p=all
『香害について 5症例の報告』キャットクリニック〜犬も診ます〜のブログ (2019.3.8)
”高残香性柔軟剤、消臭除菌スプレー、家庭用洗浄剤による伴侶動物の健康被害を、小動物臨床の獣医師専門雑誌に掲載していただきました。”(同ブログより引用)
https://ameblo.jp/catsclinic/entry-12445386369.html
『高残香性柔軟剤などの動物への影響の症例報告』南大泉せき動物病院ブログ記事 (2019.3.18)
”高残香性柔軟剤や消臭除菌スプレーの動物への影響症例報告が獣医雑誌にありました。”(同ブログより引用)
https://ameblo.jp/seki-ah/entry-12447498739.html
『知って下さい、猫の難病「FIP」と「香害」、「化学物質」の関係③ -柔軟剤と香り付き洗濯洗剤編2-』扇桜 ブログ (2020.6.4)
https://note.com/ougisakura/n/n3505b62f780a
『香害からペットを守る』 群馬で家族を待つニャンコワンコ達☆群馬たまぽち ブログ記事(2018/07/18)
https://ameblo.jp/g-tamapochi/image-12391638186-14231291789.html
獣医での香害被害(calooペット 口コミ)
https://pet.caloo.jp/hospitals/detail/131477/reviews/55998

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