01-4_1_01 香害と化学物質 書籍の紹介

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このページでは、化学物質過敏症、線維筋痛症、香害について詳しい情報が掲載されている書籍を紹介しています。香害が空気汚染によって起こる公害であることがいろいろな観点から理解できる文献です。水城まさみ医師による医師向けの書籍も紹介しました。『空気の授業 化学物質過敏症とはなんだろう?』では柔軟剤について、マイクロカプセルを使った香りを長持ちさせる技術の問題点を科学者としての立場からわかりやすく説明しています。香害関係の書籍については01-1_5_01 香害関係書籍の案内もご参照ください。本・ブックレットの情報は、発行日が新しい順に掲載しています。(2023.2.4更新)


『プロブレムQ&A─香害入門[日用品に含まれる化学物質による新たな公害]』(2022.12)

香害についての基礎的な知識が全てカバーされています。また、今までの書籍やリーフレットではほとんどカバーされていない新旧の情報が数多く含まれています:移香とは何か、香害/シックハウス症候群/化学物質過敏症などに関係していると有力視されている侵害受容体について、香料マイクロカプセルが「海岸漂流物処理推進法」に違反していること、最近増えているシクロデキストリンによる香料の徐放技術について、海外の香害事情など。緑風出版のウェブサイトに目次が掲載されています。香害に興味を持った方、被害にあっている方必携です。

「最近、香りの害で悩まされている人が増えています。合成洗剤や柔軟剤、除菌消臭スプレー、芳香剤、香水、シャンプー・リンス、制汗剤などの日用品から発生する香りをはじめとした化学物質が原因で、体調不良や健康被害を起こしているのです。頭痛や吐き気、目や鼻の痛みを誘発します。しかも香りを長持ちさせるためにマイクロカプセルに香料や除菌消臭成分を閉じ込めて拡散させ、環境汚染も引き起こします。  本書では、まだ馴染みのない香害をやさしくQ&A で解説、日用品に含まれる化学物質による新たな公害を告発します。」

香害をなくす連絡会メンバー/日本消費者連盟運営委員(洗剤部会所属/カナリア・ネットワーク全国世話人 深谷桂子[著]
A5変並製/164頁/1600円
ISBN978-4-8461-2218-8 C0336

全国の書店またはオンラインで購入できます。電子版あり 緑風出版ウエブサイト:https://ryokufu.com/product/8461-2218-8


プロブレムQ&A 化学物質過敏症対策 [専門医・スタッフからのアドバイス] 』 (2020.9.30)
水城まさみ、小倉英郎、乳井美和子著 宮田幹夫監修
緑風出版 定価:本体 ¥1,700円+税

国立病院機構盛岡医療センターで20年近く化学物質過敏症患者の診療に尽力、死の2ヶ月前まで診療にあたり2020年9月に亡くなられた水城まさみ医師が最後に取り組んだ一般医師向けの対応マニュアル。一般の医師にはまだあまり知られていない化学物質過敏症の診断方法が詳しく説明され、内科一般・アレルギー科・精神科・整形外科・婦人科・歯科など各科別に対応方法が示されています。医療機関を受診するときの心構え、患者への助言や療養指導、診断書や意見書の依頼についてなど、患者にも役立つ内容になっています。
(週刊金曜日オンライン 化学物質過敏症の患者診察に尽力した水城まさみ医師死去 岡田幹治|2020年10月27日 http://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2020/10/27/antena-828/ )

ー緑風出版サイトより引用ー
「環境が原因となって発症し、病院を訪れる環境過敏症患者さんは年々増加しています。この中で化学物質過敏症とシックハウス症候群は病気の特徴として症状が多岐に亘るため、内科やアレルギー科のみならず、さまざまな診療科で診察する機会が多くなっています。しかし、必ずしも非専門医に十分認知されている状況ではありません。このため、診療を拒否された、といったトラブルも発生しています。  本書は、日本でも100万人はいるとされるこれらの患者さんへの理解を深め、適確な診断と治療ができるように、専門医が具体的なアドバイスをしています。(2020.9)
ー引用ここまでー

この書籍は書店やオンライン書店のほか、緑風出版のサイトから直接購入することもできます。電子書籍版もあります。このページに目次の詳細が掲載されています。
http://www.ryokufu.com/isbn978-4-8461-2015-3n.html
書籍の直接購入方法:http://www.ryokufu.com/ebook.html


空気の授業 化学物質過敏症とはなんだろう?』 (2019.4)
柳沢幸雄 著
(株)ジャパンマシニスト社 定価:本体 ¥1,100円+税

20年前に「化学物質過敏症(文春新書)」を環境医学を専門とする石川哲医学博士(北里大学名誉教授。専門は眼科学、環境医学)、宮田幹夫医学博士(そよ風クリニック院長、北里大学名誉教授)と共に出された工学博士。この本では香害問題も取り上げています。柔軟剤についても嗅覚というもの科学的な考察(自分の体臭が気になる嗅覚異常の病気、自臭症などの説明もあり)、マイクロカプセルを使った徐放技術(香りを長持ちさせる技術)の問題点を科学者としての立場からわかりやすく説明しています。

有害物質がいかに検出不能なほどの超微量であっても健康被害を起こしうるか、新たな化学物質が毎年300種類も開発されていることや規制の緩さについてなどについても詳しい説明がかわいらしいイラストで説明されています。なぜ微量な化学物質でも健康被害が起こるのかよくわかります。

この書籍は書店やオンライン書店のほか、ジャパンマシニスト社のサイトから直接購入することもできます。このページに目次の詳細が掲載されています。
https://japama.jp/kuukinojugyou/

ジャパンマシニスト社の柳沢博士に関するツイートです。
https://twitter.com/japama_official/status/1245907256635351042?s=20

ー帯、前書き、奥付から引用ー
1日の摂取量 食料2キロ、水2リットル、空気15キロ1?
ハーバード大学「ベストティーチャー」
開成中学・高等学校校長 柳沢幸雄先生の「空気の授業」は2017年11月東京都町田市「香りと空気を考える会・町田」主催による講座の記録です。

1限目
地域名のない公害 そんな病気は本当にあるの
2限目
日常を科学的にみる
食料・水・空気と化学物質
3限目
実験、調査の意味
シックハウス症候群と指針値と規制
4限目
暮らしに活かす1万種類の化学物質とどう折り合うか
5限目
ゆえに、深く知ること
特定測定物質のトータルVOCと弊害
6限目
暮らしを問う
身近で微量で危うい物質

柳沢幸雄(やなぎさわ ゆきお)開成中学・高等学校校長(~2020年3月)。東京大学名誉教授。工学博士。元ハーバード大学大学院准教授・併任教授。当時「ベストティーチャー」に数度選出。空気汚染と健康の関係に関する研究・教育に従事し、シックハウス症候群、化学物質過敏症研究の第一人者。共著に「化学物質過敏症(文春新書)」ほか。

ー引用ここまでー


『虐待被害者の味方です―虐待が原因で難病になり、甦った足跡』(2019.4)
小田 博子 著 
高文研 本体 ¥1,700円+税

難病・慢性疼痛症候群(線維筋痛症)を発症し、一時、歩くこともできない絶望的な状況に陥ったが劇的に回復、患者自助団体「NPO市民健康ラボラトリー」を設立、エントロピー学会会員として線維筋痛症の原因を追及、論文等を発表している著者と水野玲子氏がまとめた中枢性感作についての情報が掲載されています。

本文より引用「レディ・ガガも苦しんだ線維筋痛症…失神しても不思議はない痛みの数倍の痛さとは。オフにならない痛みのスイッチ!身体を立てることすらできない痛みと、心の傷から回復するまでの軌跡。」

現代病の新しいパラダイム(上)―CS(中枢性感作)とCSS(中枢性過敏症候群)
現代病の新しいパラダイム(下)CSS(中枢性過敏症候群)の構造および回復―環境悪化とCSS

ハイブリッド型総合書店 Honto : https://honto.jp/netstore/pd-book_29615132.html

紀伊國屋書店:https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784874986813


柔軟剤・消臭剤による痛みと哀しみ マイクロカプセル香害』 (2019.4.25)
古庄弘枝(こしょう ひろえ) 著+被害者・発症者の声
(株)ジャパンマシニスト社 定価:本体 ¥1,400円+税

1996年の杉並区の不燃ゴミ圧縮施設から発生したイソシアネートによって起こった公害「杉並病」の被害者でもある科学者の津島氏が、柔軟剤被害とイソシアネートの関係に気づいたエピソードなど、様々なソースから、日用品に含まれているマイクロカプセルがどれほど危険なものかを丁寧に解説。編集部が独自に行なったアンケートから被害者の詳しい発症の経緯、症状も掲載されています。柔軟剤の危険性を知るために重要な文献です。

この書籍は書店やオンライン書店のほか、ジャパンマシニスト社のサイトから直接購入することもできます。このページに目次の詳細が掲載されています。
https://japama.jp/microcapsulekougai/

ー帯、前書き、奥付から引用ー
原因不明のあの症状が?
この本は特に2つ以上チェックの入る方にオススメです。

・室外より室内で空咳が続く
・電車に乗ると席が出る
・鼻水が良く出るようになった
・胃腸の動きが突然止まる感じがある
・会社・がっこうに行くと頭痛がする
・最近、冷え性になった
・喉がよく痛くなる
・香りがすると鼻がツンと痛い
・軽い結膜炎を繰り返す
・成人してから喘息になった
・皮膚炎ができては消える
・口内炎がよくできる
・子供がイライラする
・赤ちゃんのぐずり泣きが多い
・「部屋干し」をする
・「香り」が苦手
・アトピー、アレルギーがある
(いずれも、風邪や慢性病などと診断されて薬を服用しても症状がすっきりしない、もしくは医師からは「特に問題はない」と言われた方)

知らないうちに?健康被害を?空気汚染を?
「香害さん」チェック(まずは発症者さんとよく相談されることが必要です)
・香害さんあるある
X 香料・香水をほんの少し使った
X それでも自分ではにおわないと思っている
X どんな内容の製品か知らない
・隣人注意(換気扇・ベランダ香害)
X 柔軟剤・スプレー消臭剤・制汗剤→無香料でもX
X 合成洗剤(特に抗菌を強調する製品)
X 香料シャンプー・リンス・コンディショナー
・超厳禁(意識を失うことがある)
XX 農薬、虫除け、シロアリ防蟻剤、消毒剤、タバコなど

ー引用ここまでー


香害は公害 甘い香りに潜むリスク』(2020.9.10)
ダイオキシン・環境ホルモン国民会議理事 水野玲子著
(株)ジャパンマシニスト社 定価:本体 ¥1,100円+税

香害が公害であること、香害の原因物質、香害対策について、全てを網羅した必携の一冊です。この書籍は書店やオンライン書店のほか、ジャパンマシニスト社のサイトから直接購入することもできます。
https://japama.jp/kougaiwakougai/

この本の目次など詳しい情報は 01-1_5_01 香害関係書籍 に掲載されています。

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